体のバランスくずす『咬み合わせ』
頭を傾け、背骨を変形させ、骨盤のズレも・・・
肩こりと歯。まったく無関係のようにみえますが、実は密接に関わりがあることをご存知でしょうか。肩こりばかりでなく、頭痛、生理痛、手足のしびれなど、原因がよくわかっていない病気の多くが歯が原因だったと言えば驚かれる人も多いかと思います。
歯といっても、歯そのものではなく、歯の咬合が問題です。咬み合わせが正常でない状態を「不正咬合」といいます。
咬み合わせが正しければ、上下の歯はぴったりと合わさった状態です。ところが生れつき、あるいは何らかの事情でこれが合わなくなると、歯に「あたり」が生じます。これが歯の根の部分を通じて神経や筋肉を刺激します。
刺激を受けた体は、その調整を試みます。まず当たっている歯を保護したり、かみにくい歯を避け、かみやすい場所をさがしたりするのです。
こうして起こった異変に対し、今度は体を保護しようとする働きがおこります。歯の異常を保護するために、まずアゴの位置をずらしながら歯の咬み合わせを調節しようとします。アゴの骨の負担は相当なものです。
次にアゴの負担を減らそうと、頭の位置を傾斜させるようになります。これがやがては背骨を変形させ、骨盤をゆがめ、左右の足の長さまで変えてしまいます。
体のアンバランスは、さまざまな器官のアンバランスにつながりますが、最初にダメージを受けるのは、歯に最も近い首と肩の筋肉、つまり「肩こり」となります。
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