喘息持ちの人で、歯科医院を受診する際は、主治医に必ず喘息であることを伝えてください。それには、主に3つの理由があるからです。
- 1つは、歯科医院で痛み止めとして出される鎮痛剤についてです。ほとんど全ての鎮痛剤は、喘息発作を引き起こす可能性があります。以前使用して喘息発作が起きなかった痛み止めの薬であれば、少ない回数ならば使える、とされていますが、それでも発作を起こす可能性が皆無ではなく、十分な注意が必要です。また、医院から出される痛み止めだけでなく、市販薬でも成分によっては、発作を起こす可能性がありますのでご注意ください。
- 2つ目は、歯科治療でよく使われる局所麻酔剤です。局所麻酔剤の中には、麻酔効果を高めるためにエピネフリンという血管収縮剤が配合されているものがあります。喘息の治療や予防で使われる薬の中には、このエピネフィリンによって、不整脈を起こす危険性が指摘されているものもあります。この場合には、エピネフィリンが含まれていない麻酔剤を使用しますので、治療前に担当医に薬を使っていることや薬の名前を伝えてください。
- 3つ目は、化膿止めとして出される薬についてです。この薬は、抗菌剤あるいは抗生剤と呼ばれるものですが、種類によっては喘息の薬との飲み合わせで、副作用を引き起こす場合があります。これを避ける為にも、飲まれている薬は必ず担当医に伝えてください。
歯科治療にとって、喘息はとても重要な病気のひとつです。繰り返しになりますが、喘息の重い軽いにかかわらず、歯科を受診する時は、必ず担当医に伝えましょう。
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