健康講話
5 月31 日は世界保健機関(WHО)が定める世界禁煙デーです。厚生労働省は、31 日から1週間を「禁煙週間」と定め、毎年さまざまな普及啓発活動を行っています。 タバコの煙には、4000 種類以上の化学物質が含まれ、そのうち200 種類以上が有害物質です。口の中にもたくさんの悪影響を及ぼします。
- 歯や舌が汚れる。歯肉や唇、顔が黒っぽく変色する。
- 味覚障害、嗅覚障害が出て食物本来の味がわからなくなる。
- ドライマウスになりやすく、口臭が強くなる。
- 歯周病を悪化させ、歯が抜けやすくなる。
- 舌がんや歯肉のがんなど、口の中のがんにかかるリスクが約3倍に増加する。
タバコの三大有害物質はニコチン、タール、一酸化炭素です。ニコチンは、皮膚や歯肉の血流を妨害し、ビタミンCを破壊します。免疫力や自然治癒力も低下させます。メラニン色素の合成が促進され、シミやシワを増やし、体全体の老化を早めます。タールは、一般にヤニと呼ばれ、歯や舌に黒く付着します。見た目も悪いですが、その中に60 種類以上の発がん性物質が含まれています。一酸化炭素は、血液中のヘモグロビンとくつきやすく、血液の酸素運搬能力を低下させます。ニコチンの血流妨害との相乗効果で歯周病をさらに悪化させます。脳の働きも低下します。 喫煙することで、さまざまな有害物質が口からのどを通り肺に入ります。吸っている本人だけでなく、周囲の人にも害を与えます。禁煙治療が保険適用になり、大変効果のある禁煙補助薬も出ていますので、この機会にぜひ禁煙にチャレンジしてみはいかがでしょうか。
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