【健康講話】歯のレントゲン検査
1895 年、ドイツのレントゲン博士は、あらゆる物質を通り抜ける不思議な光線のようなものを発見し、X線と名づけました。以後、医療界では、X線で撮影した画像を病気の発見や診断、治療に利用しています。 歯科の診療でも歯と骨の状態を調べるために、X線診査は重要です。しかし、X線による健康への悪影響を心配する人も多くみられますので、良くある質問をまとめてみました。
【質問1】 妊娠中にレントゲン撮影をしても問題ないか。
「問題ありません」。 X線が照射される範囲は、撮影部位に合わせて調整されているため、撮影部位以外(腹部)に及ぼす影響は、無視できる程度で問題ありません。不安な場合は、鉛の防護エプロンを着用すれば精神的に安心できると思います。
【質問2】 何枚X線撮影をしても、皮膚炎を起こさないか。
「起こりません」。 皮膚が赤くなったり、脱毛の障害を起こすのは、計算上では、1,667 枚以上のX線撮影を行った場合であり、現実にはありえないことです。
【質問3】 X線の撮影室に長く入っていても大丈夫か。
「大丈夫です」。 X線は、歯科医師やX線技師がスイッチを押しているときだけ放出されます。X線撮影室は鉛で囲まれているため、X線が外に漏れることはありません。 X線撮影での被ばく量は、フィルムの感度、画像処理などにより変わります。現在では精度の向上、デジタルX線装置の導入等で、安全性はさらに向上していますので、安心してX線検査を受けてください。
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